Web制作会社が倒産したらホームページはどうなる?制作会社の破産・廃業時にやるべきことと引き継ぎ方法

「ホームページを管理してもらっていた制作会社が倒産してしまった」
「制作会社と突然連絡が取れなくなった」
「サーバーやドメインを誰が管理しているのかわからない」
「別のWeb制作会社にホームページを引き継ぎたい」
このような状況になった場合、まず重要なのは慌ててホームページを作り直すことではありません。
現在のホームページがまだ表示されているのであれば、最初にやるべきことは、
「現在のホームページをできるだけそのまま維持できる状態を確保すること」
です。
Web制作会社が倒産・廃業したからといって、必ずホームページをゼロから作り直さなければならないわけではありません。
ドメイン、サーバー、WordPress、Webサイトデータなどの状況によっては、別の制作会社へそのまま引き継げる可能性があります。
この記事では、Web制作会社の倒産・廃業・連絡不能などが発生した場合に、企業側が確認すべきポイントと、別の制作会社へ引き継ぐ方法について解説します。
Web制作会社の倒産は決して他人事ではありません
2026年には、ホームページ制作・管理を行っていた株式会社トレンドメイクについて破産手続開始決定が行われ、同社が管理していたホームページやドメインについて、破産管財人から顧客向けの案内が出されました。
このケースでは、破産会社がレンタルしていたサーバー内に顧客のホームページデータが保存されており、破産手続開始時点ではホームページを利用できていたものの、将来的に利用停止となる可能性があることも告知されています。
その後、ドメイン移転やホームページデータ移管についての具体的な手続きも案内されました。
これは決して特殊な問題ではありません。
Web制作会社も一般企業です。
経営悪化による倒産だけでなく、
・会社の廃業
・事業撤退
・代表者の高齢化
・担当者の退職
・フリーランス制作者との連絡不能
・制作事業そのものの終了
などによって、突然ホームページを管理してもらえなくなる可能性があります。
さらに近年では、ノーコードツールや生成AIなどによってWeb制作業界そのものも大きく変化しています。
2026年上半期には、Web制作などを含む情報サービス業の倒産が過去10年間で最多となったという調査も報じられています。
「今の制作会社に任せているから大丈夫」
ではなく、
「もし今の制作会社がなくなっても、自社のホームページを維持できる状態になっているか」
を確認しておくことが重要な時代になっています。
制作会社が倒産するとホームページはどうなる?
Web制作会社が倒産しても、ホームページがその瞬間に消えるとは限りません。
問題は、
「ホームページを構成しているものを誰が契約・管理しているのか」
です。
一般的な企業サイトは、大きく分けると次のような要素で構成されています。
1. ドメイン
「example.co.jp」などのホームページのURLです。
2. サーバー
ホームページのデータを保存している場所です。
3. Webサイトデータ
HTML、CSS、JavaScript、画像など、ホームページそのものを構成しているデータです。
4. CMS
WordPressなど、ホームページを管理・更新するためのシステムです。
5. データベース
WordPressの記事、固定ページ、設定などが保存されています。
6. メール
info@example.co.jp など独自ドメインを利用したメールです。
これらをすべて制作会社側が管理していた場合、制作会社が倒産すると大きな影響を受ける可能性があります。
最優先で確認したいのは「ドメイン」
制作会社が倒産・廃業した場合、最初に確認していただきたいのがドメインです。
例えば、
example.co.jp
というホームページを運営している場合、このドメインを誰が契約しているのか確認します。
理想的なのは、
ドメインの契約者・所有者が自社になっている状態
です。
この状態であれば、現在利用しているサーバーが使えなくなったとしても、別のサーバーへドメインを向けることができます。
一方、
・制作会社名義になっている
・管理画面がわからない
・ログイン情報を持っていない
・登録メールアドレスが制作会社になっている
という場合は注意が必要です。
ドメインが失効してしまうと、長年使用してきたURLやメールアドレスを失う可能性があります。
そのため、
「ホームページより先にドメインを守る」
くらいの意識を持っておいた方がよいでしょう。
次に確認するのはサーバー
続いて、
「現在のホームページがどのサーバーに置かれているのか」
を確認します。
例えば、
・エックスサーバー
・さくらのレンタルサーバ
・ConoHa WING
・AWS
・制作会社独自のサーバー
などがあります。
特に注意したいのが、
制作会社が一括契約しているサーバーの中に自社サイトが置かれているケース
です。
制作会社が契約しているレンタルサーバーが解約されれば、その中にあるホームページも表示されなくなる可能性があります。
制作会社が倒産したにもかかわらず現在もホームページが表示されている場合でも、
「表示されているから大丈夫」
とは限りません。
サーバー契約が終了すれば、突然アクセスできなくなる可能性があります。
そのため、できるだけ早くデータを確保し、別サーバーへ移行できる状態を作っておく必要があります。
WordPressの管理画面にログインできるか確認する
WordPressで作られたホームページの場合、
などから管理画面へログインできるケースがあります。
ここで重要なのは、
「管理者権限を持っているか」
です。
WordPressには、
・管理者
・編集者
・投稿者
・寄稿者
など複数の権限があります。
制作会社から発行されていたアカウントが「管理者」であれば、ホームページを引き継げる可能性はかなり高くなります。
逆に、更新作業だけを行える限定的なアカウントしか渡されていない場合、移行作業が難しくなることがあります。
FTP・サーバー情報があるか確認する
ホームページのデータを移行する場合、
・FTP情報
・SFTP情報
・サーバー管理画面
・データベース情報
などが必要になることがあります。
制作会社との過去のメールや契約書、納品資料などを確認してみてください。
「昔送られてきたけれど何の情報かわからなかった」
というID・パスワードが、実は重要なサーバー情報だったということもあります。
ホームページのバックアップを取る
現在ホームページが正常に表示されているのであれば、できるだけ早くバックアップを確保します。
WordPressの場合は一般的に、
・WordPress本体
・テーマ
・プラグイン
・アップロード画像
・データベース
などをまとめて保存します。
ここで注意したいのは、
「制作会社がバックアップしているはず」と考えないことです。
制作会社が倒産している場合、そのバックアップ自体にアクセスできなくなる可能性があります。
可能であれば、自社または新しい管理会社側でバックアップを取得しておくことをおすすめします。
独自ドメインメールにも注意
意外と見落とされやすいのがメールです。
例えば、
info@example.co.jp
contact@example.co.jp
などのメールアドレスを使用している場合です。
ホームページとメールは別物ですが、同じドメインやサーバーを利用していることがあります。
サーバー移転やDNS変更を行った際、設定を間違えると、
ホームページは表示されているのにメールだけ届かない
ということも起こります。
そのためホームページを引き継ぐ際には、
・メールサーバー
・MXレコード
・SPF
・DKIM
・DMARC
などのメール関連設定についても確認する必要があります。
制作会社が倒産したらホームページを作り直す必要がある?
必ずしも必要ありません。
状況によって対応は大きく3つに分かれます。
ケース1:そのまま引き継げる
最も理想的なケースです。
WordPress管理者権限、サーバー情報、ドメイン情報などが揃っていれば、別の制作会社へ管理を移せる可能性があります。
この場合、
「ホームページを作り直す」
のではなく、
「現在のホームページを新しい管理環境へ移行する」
という対応ができます。
ケース2:一部を復旧・再構築する
データの一部は取得できるものの、サーバー情報やシステムなどが完全には引き継げないケースです。
例えば、
・画像は取得できる
・文章は取得できる
・WordPressにはログインできる
・ドメインは移管できる
という状態なら、既存サイトを参考にしながら再構築することも可能です。
ゼロから制作するより、費用や時間を抑えられる可能性があります。
ケース3:新しく作り直す
ドメインもサーバーもデータも取得できない場合には、新規制作が必要になることがあります。
ただし現在のホームページがインターネット上に残っている場合、
・ページ構成
・文章
・画像
・検索結果
・Webアーカイブ
などから、可能な範囲で情報を復元できる場合があります。
そのため、
「制作会社が倒産した=すべてゼロから」
と判断する前に、まず専門会社へ状況を確認してもらうことをおすすめします。
トレンドメイクのケースから分かること
株式会社トレンドメイクの破産では、管財人からドメイン移転やホームページデータ移管について具体的な案内が行われています。
ホームページデータについては、WordPress管理者アカウント情報を顧客へ提供する形が案内されていますが、別サーバーへの具体的な移管作業そのものについては顧客側で対応する必要があるとされています。
つまり、
「データを受け取れること」と「ホームページを安全に引っ越せること」は別問題
ということです。
WordPressの情報を受け取ったとしても、
・新しいサーバーの準備
・WordPress移行
・データベース移行
・ドメイン設定
・DNS変更
・SSL設定
・メール設定
・動作確認
などが必要になります。
Webに詳しくない企業が自社だけで対応するのは、簡単ではありません。
「うちのホームページは引き継げますか?」という場合
制作会社が倒産・廃業した場合でも、まずは現在の状況を確認することで、引き継ぎ方法を判断できます。
例えば次のような情報があると確認がスムーズです。
・現在のホームページURL
・WordPressのログイン情報
・ドメイン管理会社
・サーバー管理会社
・サーバーのログイン情報
・FTP情報
・制作会社との契約内容
・管財人などから届いている資料
・メールの利用状況
すべて揃っている必要はありません。
「URLしかわからない」
という状態でも、外部から確認できる情報はあります。
制作会社が倒産する前に企業側がやっておきたいこと
今回のようなケースを考えると、ホームページを所有する企業側も最低限の情報を把握しておく必要があります。
特に重要なのは次の5つです。
ドメインは誰の名義か
可能であれば自社名義で管理します。
サーバーは誰が契約しているか
制作会社契約なのか、自社契約なのかを把握します。
WordPress管理者権限を持っているか
自社でも管理者アカウントを保持しておきます。
バックアップを取得できるか
定期的に別環境へバックアップできる状態が理想です。
他社へ引き継げる契約になっているか
契約書の「著作権」「データ所有権」「契約終了後のデータ移管」などについて確認します。
ホームページは企業にとって重要な営業・採用・情報発信のインフラです。
その管理を一社だけに完全依存してしまうことには、一定のリスクがあります。
Web制作会社の倒産・廃業によるホームページ引き継ぎにも対応しています
スカイゴールド株式会社/Free Web Stylesでは、
他社で制作されたホームページの引き継ぎ・移管・保守についてもご相談いただけます。
例えば、
・制作会社が倒産した
・制作会社が廃業した
・担当者と連絡が取れなくなった
・保守会社を変更したい
・WordPressを別サーバーへ移したい
・ドメインを自社管理へ変更したい
・現在のホームページをそのまま維持したい
・古いWordPressを安全な環境へ移したい
・今後の保守・管理をお願いしたい
といったケースです。
現在のWebサイトの状態を確認したうえで、
「そのまま引き継げるのか」
「移行作業が必要なのか」
「一部再構築が必要なのか」
「新規制作した方が合理的なのか」
を整理します。
最初からリニューアルを前提にはしません。
現在のホームページを活用できるのであれば、できるだけ既存資産を活かす方法を検討します。
まとめ|制作会社が倒産したら、まず「サイトを守る」ことを優先しましょう
Web制作会社が倒産・廃業しても、ホームページをすぐに諦める必要はありません。
重要なのは、
ドメイン
→ サーバー
→ WordPress・Webサイトデータ
→ メール
→ バックアップ
の順に状況を整理することです。
特に現在ホームページが表示されている場合、
「まだ見えているから大丈夫」
と放置するのはおすすめできません。
サーバー契約が終了してからでは、取得できるデータが限られてしまう可能性があります。
制作会社の倒産・廃業・連絡不能などでホームページの管理にお困りの場合は、現在のURLやお手元にある管理情報をご用意のうえ、ご相談ください。
ホームページを作り直す前に、
「今あるホームページを引き継げないか」
から確認することをおすすめします。
月額制ホームページ制作なら「Free Web Styles」にご相談ください
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